適応障害と診断されるまで vol.9
こんにちは、紫音(しおん)です。
前回のお話はこちらから。
藁をも縋る思いで予約した心療内科ですが、行く直前まで本当に怖かったです。
何か自分の非を指摘されるのではないか、私が悪かったんじゃないか、
自分の弱さを曝け出した上で、権威のある人から何か烙印を押されるような、
恐ろしい出来事が待っているように感じていました。
それでも、もう他に選択肢が思いつかない私は、恐る恐るクリニックへ向かいます。
着いた場所はプライバシーが完全に保護されていて、番号で呼ばれる制度でした。
待合室も窓側にパーテーションで区切られた椅子があって
患者さん同士が顔を合わせることなく待つことができます。
ドリンクサーバーもあり、リラックスして過ごせるように工夫された空間でした。
受付の方も親切で、無駄なく丁寧に対応してくださったのを覚えています。
それでも緊張がほぐれることはなく、
自分の症状をまとめて書いたノートと番号札を握りしめて、
待合室のソファーで座っていた時間はとても長く感じました。
実際に待ち時間はあまりなく、スムーズに順番が回ってきたのですが、
気持ちの在り方で、時間の感じ方が変わってくる経験はよくありますよね。
自分の話をするのが苦手で、親しくなるまでに時間のかかる私が、
医師とはいえドアの先にいる見知らぬ人に、自分の状況を素直に話せるのか、
警戒心と恐怖心でいっぱいになりながら、いよいよドアを開けて診察室へ入りました。
次へ続きます。